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”本当の”JCB OS(オリジナルシリーズ)の還元率をクレジットカードの利用実績から算出します!
世の中には沢山のクレジットカードが発行されていて、その中からベストなものを選択するために、ユーザは色々な情報を得ようとしています。
クレジットカードの比較サイトや雑誌などでは、必ず選択項目の一つとしてあげられるものに”還元率”があります。
ここでは、還元率が低いと言われているJCBのプロパーカードのうち、私が2年ほどメインカードとして使用したJCBゴールドカードの還元率を公開することで、結果的に、実際どの程度の還元率だったのかを具体的に示してみたいと思います。
クレジットカードの還元率とは?
還元率の説明の前に、なぜクレジットカード会社がユーザに対してポイント付与やキャッシュバックなどのサービスを行っているかを考えてみましょう。
クレジットカードの仕組みを大雑把にまとめると次の図のとおりとなります。

これら3者は利益・不利益が発生しますが、総合的にトリプルWinの関係であるからこそ、この仕組みが成り立つことになります。
図の赤文字については、各者が享受することができる利益の部分となっています。
特に、クレジットカード会社については、お店と提携する(クレジットカード決済を可能にする)ことで、支払額の何パーセントか(ここでは2%としています)をお店に対して加盟店手数料として請求し、利益を得ます。
ユーザからはリボ払いや分割払いなどの金利や手数料を得ることもできます。
さらに、実は見えない利益として、個人情報(年齢構成や家族構成など)と購買情報を具体的に得ることで、膨大な統計データがクレジットカード会社に蓄積され、様々なリソースとして利用されています。
こうなってくると、クレジットカード会社としては自身のブランドをできるだけ普及させ、クレジットカードを数多く発行したい(ユーザを増やしたい)と考えるのは必然であり、そのための方策としてポイント付与やキャッシュバックを発生させることになるわけです。
還元率とは、クレジットカードの決裁額に対して、これらポイントやキャッシュバックの割合を示し、この割合が高いものが高還元率のカードとして認識されます。
例えば、一般的に高還元率に分類される還元率1.5%のクレジットカードの場合、100,000円のモノをクレジットカードで決済すれば1,500円のポイントやキャッシュバックを得ることができるという計算になります。
JCBのポイントの仕組みと公表されている還元率
毎日に、ドキドキを。JCBのポイントシステム<OkiDoki>
JCBのクレジットカードではOki Dokiポイントプログラムによって、ポイントが蓄積されていきます。
具体的には、JCBカードの毎月の利用合計金額の1,000円(税込)に対して1ポイントが付与されますが、1回の利用分が1,000円未満でも、その月の利用分すべてを合計してからポイントが付与されるため、それほど無駄が生じません。
各社クレジットカードによっては都度の決裁額に対してポイントが発生し、端数が切り捨てられた後に合算されるものもありますので、還元率を比較する際には、この辺りも気に留めておく必要があります。

たまったOki Dokiポイントは商品との交換のほか、マイルや他のサービスのポイントに移行することができます。
例えば、セブンイレブンや全国のnanaco加盟店で利用できるnanakoポイントへの移行は次のとおり
Oki Dokiポイント 1 point → nanacoポイント 5 point
となっています。(※交換レートは2019年2月末現在)
nanacoポイントは1ポイント1円換算で使用することができますので、実質、OkiDokiポイント1ポイントは5円相当として換算できます。

Oki Dokiポイントプログラムの交換商品については、JCB公式HPのデジタルカタログで確認することができるので、興味がある方は眺めてみてください。

ちなみに、たばねたは、レートは若干下がってしまいますが、JCBギフトカードと交換しています。
JCBギフトカードは、原則JCBクレジットカードが使用できるところで使えますので、購入物や使用店舗に縛られず、とても便利です。
JCBプロパーカードの公表されている還元率
前述のとおり、Oki Dokiポイントをnanacoポイントに移行させた場合、JCBカードの還元率は0.5%となります。
1,000円利用(1ポイント)⇒ 5円(nanacoポイント)
還元率 5円 ÷ 1,000円 = 0.5%
ようするに、最低限の還元率として公表されている数値としては、この0.5%がJCBカードの還元率となるでしょうか。
昨今、多くのユーザに選ばれている楽天カードやdカードなどについては、おおよそ1%程度の還元率となっていますので、それと比較すると、お世辞には頑張っている数字とは言えないですね…
ちょっとまって!JCB Original Seriesには還元率が上がるカラクリがあるんです
いくらベネフィットが魅力的なJCBゴールドカードでも、10,000円(税抜)の年会費を支払って、0.5%程度の還元率では、さすがの私もこのカードを持とうとは考えません。
実は、よくよく調べると、JCB Original Seriesのクレジットカードには、さらに還元率をあげる仕組みがあります。
具体的には次のとおりです。
- 提携ショップでの利用
- JCBが運営するOkiDokiランド経由でのショッピング
- JCBスターメンバーズのボーナスポイント付与
ひとつづつ見ていきましょう!
セブンイレブンやスターバックスなどの提携ショップ利用でポイントUP!
法人カードなど一部のクレジットカードを除くJCBオリジナルシリーズのクレジットカードに対しては、JCBが特別なプログラムを用意しています。
その一つとして、ORIGINAL SERIESパートナーとして登録されている提携ショップでの支払いに対するポイント優待があげられます。
各店舗のサービス詳細は、こちらのJCB ORIGINAL SERIES(オリジナルシリーズ)のスペシャルサービス(SPECIAL SERVICE)のHPに記載されており、ここではとても紹介し切れませんが、一部、サービス内容を抜粋してみましょう。 ”引用先:JCB公式”
◆全国のセブンイレブンでOkiDkiポイントが3倍!

◆スターバックスカードへのオンライン入金でOkiDokiポイントが10倍

もちろん、ORIGINAL SERIESパートナーはこれだけではなく、数多くありますので、うまく利用することでボーナスポイントは結構稼げます。
これだけを見ても、単純にJCBオリジナルシリーズの還元率が単純に0.5%ではないことがわかるでしょう。
ネットショッピングする時は、必ずOkiDokiランドを経由しよう!
JCBが運営しているポイント優待サイトにOki Dokiランドがあります。

このサービスは、インターネットショッピングで商品を購入する際に、OkiDokiランドを経由し、JCBオリジナルシリーズで決済した場合にボーナスポイントが付与される仕組みです。
サイトを経由するだけで、インターネットショッピングでたまるOki Dokiポイントが2倍から最大20倍になりますので、JCBオリジナルシリーズを持ったら必ずOkiDokiランドを経由してショッピングをするよう心がけましょう。
残念ながら、世の中のすべてのショップが対象ではなく、OkiDokiランドに登録されているショップ限定となりますが、Amazon、楽天、Yahoo!などメジャーなトショップはもちろん、Appleなどのオンラインショップも登録されているなど、数多くのショップが登録されていますので、とても使いやすいです。
例えばAmazonなどは次のようになります。

JCBゴールド・ザ・プレミア以上のカードでさらにお得!JCBスターメンバーズ
最後に、これまでのように特定の店舗での買い物や、サービスではなく、JCBが全般的なサービスとして用意している、JCBスターメンバーズを紹介しましょう。
「JCB STAR MEMBERS(スターメンバーズ)」は、年間でJCBカードを一定金額以上利用された方だけに、特別にご提供するメンバーシップサービスです(登録不要)。 【引用元:JCB公式】
上記のように、登録不要のサービスとなっており、使っているカードのグレードや利用金額によってボーナスポイント(最大70%UP)やキャンペーンの抽選口数UPによるチャンスアップが付与されます。
特典1:Oki Dokiボーナスアップ
具体的に、JCBオリジナルシリーズのクレジットカードの優待のうち、OkiDokiポイントのボーナスアップについて、JCBスターメンバーズのHPから抜粋してみましょう。

JCBゴールド・ザ・プレミアの記事でも書いていますが、例えば、JCBゴールドカードで年間利用合計金額が100万円以上(メンバーランク:スターα PLUS)の場合、OkiDokiポイントは通常ポイントに対して50%UPになります。
つまり、 1,000円で1.5ポイント
0.5%の1.5倍になるので0.75%まで還元率が上がります。
JCBゴールドザ・プレミア以上のカードで、且つ、年間300万以上(メンバーランク:ロイヤルα PLUS)の利用合計金額の場合は通常ポイントに対して最大の70%まで上がりますので、0.5%の1.7倍、0.85%まで還元率を上げることができます。
JCBスターメンバーズの優待のみで0.85%まで還元率があがれば、提携ショップでの買い物やOkiDokiランド経由のショッピングによるボーナスポイントを加算することで、うまくやれば1%程度までは還元率が上げられる可能性がでてきます。
特典2:キャンペーンチャンスアップ
私は当たった記憶がありませんが、JCBでは日頃から様々なキャンペーンが実施されています。
これらのキャンペーンはJCBユーザであれば、原則、参加することができますが、JCBオリジナルシリーズのカードを使っているユーザは、抽選口数が通常よりアップされ、その結果、抽選に当たりやすくなります。
例えば、ロイヤルαPLUS(スターαPLUS)のメンバーランクの場合、且つ、JCBゴールドカードを使っているユーザの場合は”6倍”となっていますので、下図のようなイメージで抽選口座がアップします。
ただし、キャンペーンについては、当たり前ですが分母が大きい(JCBユーザの数が多い)ため、ほぼ期待できないぐらい当たりません(笑
こちらの特典はオマケ程度に考えたほうがよろしいかと思います。
JCBゴールドカードの利用実績をもとに還元率を算出する
JCBポイントプログラムの説明と還元率の話は、色々な比較サイトでも解説されていますが、ここでは実際に、例えばJCBゴールドカードを1年間使ってみて、どのぐらいの還元率になったのか、利用実績をもって示してみたいと思います。
私がJCBオリジナルシリーズのJCBゴールドを利用し始めたのは2017年の半ばからになります。
初年度においては、年会費無料のキャンペーンなどもありますし、色々なキャンペーンの対象にもなるので、仕方ない部分もありますが、当然のことながら前年度の利用実績がありませんので、JCBスターメンバーズについても、メンバーランクが適用されません。
※結果、優遇ポイントは0ptとなっています。
もちろん、OkiDokiランド経由でのボーナスポイントは付与されますので、多少のボーナスポイントを受けることはできますが、半年程度で次のような還元率となりました。
優遇ポイント: 0pt (JCBスターメンバーズ適用外)
ボーナスポイント: 70pt
合計:1222 pt
還元率: 約0.53%
上を見てわかるように、2017年の年間利用額は100万以上となっていますので、2018年においてはJCBスターメンバーズのメンバーランクは”スターα PLUS”となり、優遇ポイントとして、通常獲得ポイントの50%が付与されます。
2018年は、我が家にとって色々物入りだったこともあり、300万以上の決済となっており、1年間の利用で還元率は次のようになりました。

優遇ポイント: 1797pt (JCBスターメンバーズ:スターαPLUS)
ボーナスポイント: 541pt
合計:5938 pt
還元率: 約0.82%
ここで示したように、JCBゴールドカードのスターα PLUSであっても約0.82%の還元率となっています。
2018年の利用実績に最大優遇ポイント70%UPを適用させてみる
ここで、最大優遇ポイント率の70%UPを2018年に適用させてみると、どのぐらいの還元率が算出されるかやってみましょう。
結果的には1%を超えていませんが、かなり良い線まで還元率が上がっています。
優遇ポイント: 2520pt (JCBスターメンバーズ:ロイヤルαPLUS)
ボーナスポイント: 541pt
合計:6661 pt
還元率: 約0.93%
最後に、JCBオリジナルシリーズの還元率は言うほど低いのか
ここではJCBオリジナルシリーズのポイントプログラムを紹介すると共に、JCBゴールドカードの利用実際の元に、その還元率を算出してみました。
クレジットカードの比較サイトでは、JCBオリジナルシリーズの還元率はその低さからデメリットとして紹介されているケースが多々見受けられます。
しかしなら、こうしてみると、そこまで悲観する還元率ではないことがご理解いただけるかと思います。
私の場合は、それほど提携ショップを利用しないため、ボーナスポイントがあまり付与されていないこともあり還元率が1%を超えることはありませんでしたが、色々と意識して使うことでさらに還元率を上乗せすることは可能だと判断します。
さらに、ここでは詳しく書きませんが、JCBオリジナルシリーズの中でも、JCB CARD W/JCB CARD W plus Lについてはポイントが常に2倍となっていますので、普通に還元率1%超となっています。
このカードについてはWEB入会限定、39歳以下という条件が付きますし、JCBゴールドカードのようなベネフィットは付きませんが、年会費無料、高還元率という部分だけをみれば非常に魅力的なクレジットカードだと思いますので、検討する余地があります。
以上、こちらの記事を参考にしていただき、JCBプロパーカードを検討してみてはいかがでしょうか?